民事再生の重要なお知らせ
8年未満の解約に対しては、未回収のコストを徴収した上で解約に応じるのです。
この商品に限らず、新聞やテレビで大々的に宣伝している金融商品に手を出すと、結局、宣伝コストも負担させられると覚悟すべきでしょう。
*そもそも、こういった年金保険を積極的に販売しているのは銀行(メガバンクなど)です。
商品を提供する保険会社は、銀行で年金保険を販売してもらうために、一時払保険料の5〜6%に相当する金額を銀行に支払うと言われています。
本質的には、客が最初に2000万円を支払うと、まず100万円以上がそこから差し引かれて、販売した銀行に取られてしまうと考えてもいいでしょう。
だから、数年で中途解約すると、たぶん2000万円よりかなり少ない金額しか戻ってこないのです。
つまり、この商品に2000万円を預けると、かなりの確率で15年後に2160万円。
この商品は、基本的に、商品と同じ問題点をもつことが明らかだからです。
しかも、こちらの方が運用期間が長いので他の商品よりもひどいダメージを被る危険性があります。
長期での元本保証は、インフレが起きた場合に意味がなくなります。
2160万円という金額が保証されていても、インフレで2160万円の実質的な価値が目減りしたら、その保証では資産価値は守れません。
そのときインフレに対抗するには、中途解約をしたいのですが、中途解約の際に大きな損失を被る危険性があるとなると、もしインフレが起きても、資産価値が目減りするのを呆然とみていることになりかねません。
しかも、年金として長期に渡って少しずつ受け取っている間にも、インフレによる目減りは起きそうですが、一括で年金を受け取ろうとすると、108%保証(あるいは100%保証)が失われるのでした。
*株式投資は比較的インフレに強いので、この商品においても、株式で運用する特別勘定に資(あるいは、せいぜいもう少し増えた金額)の年金原資が得られる結果になりますが、もし中途解約をすれば、大損する危険性が高いのです。
もし、この年金保険で金を集中させていれば、インフレに応じて元本を増やすことが可能かもしれません。
しかしそれでも、高い費用を取られている分だけ、運用がインフレに追いつかない危険性が高まります。
現実には、あとに述べる事情があるため、こういったタイプの投資型年金保険では、株式での運用比率が7割以上にならないように抑えられていて、残りを債券で運用するような特別勘定にしか投資できなかったりします。
すると、インフレで金利が上がったときには、債券価格が下落しますから、債券運用では損をする可能性が高く、インフレが運用結果を悪化させることもありそうです。
他にもいろいろなケースがありえますので、この商品がインフレに弱いとは言い切れないのですが、よほど運がよくない限り、インフレが生じたら損をする危険性が高いと思っておく方が、きっと無難でしょう。
この年金保険が、普通預金や一般的な定期預金(中途解約時に普通預金金利が適用されるタイプの定期預金)や個人向け国債と比べて明らかに不利な金融商品であるのは、このように考えてくると明らかでしょう。
それは、この商品が、客の将来の不安につけ込み、運用に失敗した場合にも元本を確保したいという甘えた欲望につけ込み、毎年たっぷりと手数料を稼ぐ構造になっているからです。
年金保険」の広告している人たちの大半が運用に失敗し、運用期間中に大幅に資産を減らしたとしたら、どうするのでしょうか。
株価が平均的に下落したりすれば、ありえないことではありません。
また、債券価格が大きく下がって、債券運用を選択していた人たちが大損する危険性は、現実にはかなり高そうです(2005年初めの時点では、日本の債券価格は高すぎるので今後暴落する危険性も無視できない、と心配されていました)。
そんな場合に保険会社は、大損した全員に対し、運用期間終了時に損失を補填する約束ですが、さて、その約束は守れるのでしょうか。
保険会社にそれだけのおカネがあればいいのですが、無い袖は振れないとばかりに保険会社が経営破綻して、客は大幅に減ってしまった年金原資しか受け取れないという事態が、十分に危倶されます。
無理に元本保証を追求したために、客も保険会社も大損する(儲けたのは販売した銀行だけ)という結果も、それなりの確率で起きそうなのです。
*この年金保険を契約し、もし最初の数年で資産運用に失敗し、資産が減ってきたとしたら、そのあとは一発逆転を目指して、最大限のリスクを負った運用をするでしょう。
失敗しても108%保証があるのですから、大損か大儲けかという運用が合理的なのです。
専門用語で表現すると、これはモラルハザードという現象です(申し訳ありませんが、くわしくはミクロ経済学の教科書をお読みください)。
そして、もし他の契約者も同じ行動をして、もし全員がさらに運用に失敗すれば、保険会社が108%保証を維持できなくなる危険性が高まるでし.ょう。
これはかなり現実的な問題なのです。
もっとも、保険会社側もモラルハザードの問題をよく理解していますので、株式での運用比率が7割未満になるような運用しか選べないようになっています(それでも株価が暴落すれば大損の危険性はあります)。
客が何となく運用方法を選ぶと、債券運用の比率が半分ぐらいになってしまう可能性が高く、だからインフレに弱い運用になる可能性があるのです。
先に、投資型年金保険(変額年金保険)が売れている理由のひとつは、相続対策だと述べました。
家族に確実に資産を遺したいと考える人は、元本保証に安心を感じて商品を選ぶかもしれませんが、思ったより長生きした場合に、保険会社が経営破綻して資産の大部分を失うという悲劇を味わうかもしれません。
「外貨建て個人年金保険」であり、米ドルで安定的に運用される部分と、日本の平均株価に連動して運用される部分に分かれます。
年金原資の元本保証も、死亡給付金の元本保証もついていますが、どちらもドル建てでの保証でしかなく、為替リスクにさらされています。
おまけに、株価リスクを同時に負い、かつ、当初に一括で支払った一時払保険料(基本保険金)から「初期費用」が差し引かれます。
運用期間中に毎年かかる手数料(利ザヤとして隠れて取られる手数料)もあるでしょうし、こういった商品の手数料が高いのは当然のことなのです。
為替リスクと株価リスクを同時に負う運用がいいかどうか、実際の評価はむずかしいのですが、先のクイズは「できるだけ元本を守りたいと思っている客」を前提にしていましたので、この商品が適当でないのは明らかでしょう。
ただし、ドルでの元本保証は、ドルの金利がそれなりに高いことを利用して、毎年ある程度の金利を得て確実に増やす方法で達成できます。
円での不完全な元本保証のために割高な手数料を取られる上に、保険会社の経営破綻が懸念される商品よりは、まだマシではないか(毒性が薄いのではないか)と考えます。
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